wowowで紹介されていて、絶対見ると決めていた映画「ドライブ・マイ・カー」。賞レースを総なめにしてたからなのか、村上春樹原作だからなのか。普段、邦画はあまり見ないんだけど、これは録画予約してあって。先日、ようやく見ることができました。
見ようと決めたのはまだワンコが生きていた頃だったけど。喪失と再生のものがたり、に必要を感じていたのかもしれない。
あまり前知識を入れずに見たので、まさか3時間もある映画とはつゆ知らず。想像より長いプロローグ、丁寧な背景描写、一見、感情の起伏の少ない、淡々としたやりとり。最後は眠くなリましたが(てか寝ちゃいましたが)、、、うん、良い映画でした。
クラシックの演奏会でも寝ちゃうこと、ありますけど。ライブって、最高のコンディションで参加できるとは限らないから、そんなこともあるよね。でも寝ててもいい演奏ってわかる。身体に余韻が残るから。それと似たような感触を覚えました。
私は、ものがたりが好きなんだなあ、そして、ものがたりに癒されるんだな。
男性と女性という生き物の、あまりの違いに悲しくなる。それでも濱口竜介監督は、違いを違いとしながら調和していく世界を、舞台という装置を使って婉曲に描き出す。
3年間、演劇に携わっていた時期のことも思い出した。台本読み、私は嫌いだったなーとか。岡田くんとは逆に、動きを伴わないと、どうしても感情が入らなくて。それを推奨する監督もいるのね、びっくり、とか。ワークショップとかやってくれないかなー、参加したいな。
悲しみや喪失を抱えて、それでも人は、人と生きていく。そんな当たり前の事実を細やかに、多層的に描いた作品でした。
やっぱり原作が気になる。